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2006年04月11日

量的金融緩和と為替相場と時間軸のあれな関係

量的金融緩和と為替相場と時間軸のあれな関係

3月9日(木)に日本銀行による「量的金融緩和政策」の解除が行われましたが、
ファンドメディアや、プロの為替トレーダの間でもこの政策に対する今後の為替市場の異説・珍説が飛び交っています
我がコラムでは、政策が実施された背景や、どのような効果があったのかを為替初心者にできるだけわかりやすく解説したいと思います。

■そもそも量的金融緩和政策はなぜ必要だったのか?
「ゼロ金利だけでは不十分」だった理由

まずこの量的金融緩和政策が実施された理由ですが、
「金利ゼロ%」というお金を預けても利子がつかないが、お金を借りるとしっかり利子をとられるという(少ないですが)という半分いんちきな金融緩和を行ってみたものの、それだけではまだまだ景気対策は不十分なので「もっとえげつない金融緩和」の手段はないかということで考え出されたその場凌ぎの金融対策なのです。

とはいえ、ちょっとややこしいのでまず、量的金融緩和の前段階である「ゼロ金利政策」が導入された背景から見てみましょう。背景をしることで、今後の為替の参考になるもんなんです。

日本経済はバブル時代の負債(借金)問題で、97年〜98年にかけて大きな金融機関の破綻が相次いだ、日本経済の歴史的に見ても非常に厳しい経済状態でした。日経平均株価は97年夏の2万円から98年秋までに一気に13,000円にまで下落しました(ただし、主要銘柄の変更で実際には△2千円ほど価値が低いです)。

こうした劣悪な経済状況を受けて99年春に、日銀は当時としては最大限の金融緩和である「ゼロ金利政策」を打ち出しました。

その後、景気は世界的なITバブル(第1次ITバブル時代)から一旦は持ち直し2000年春には日経平均も再び2万円までのジェットコースタ並みの「V字リバウンド回復」を見せてくれました、2000年春にNASDAQ(ナスダック)バブルが崩壊すると再び景気が悪化の傾向に推移しました。

この間に日銀は景気回復したと誤解し2000年8月に金利を0.25%に引き上げを行いましたが、後に失敗政策だと日本の経済界から非難されています。
このため、「0金利解除」に際して小泉首相をはじめ政府が日銀に思いとどまるように圧力をかけることになったのです。

「量的金融緩和」が導入されたのは、この「金融政策失敗」から半年後の2001年春でした。
この頃日経平均株価は再び12,000円目前まで下がっており、日銀や債券市場関係者の間ではゼロ金利政策を上回る政策が必要だという議論が進んでいました。

当時は様々な議論がありましたが、結局「消費者物価指数上昇率が安定的にプラスになるまで、世の中全体のお金の量を世の中が必要としているよりも○○兆円多く日銀から借りている状態にコントロールする」という政策をとることにしました。

これが「量的金融緩和政策」です。平たくいえば、軽いインフレにしちゃおうと言う訳なのです。


■量的金融緩和政策の効果
量的金融緩和政策の効果はどのような効果をもたらしたかをここで、 たつやの考えを述べます。
量的金融緩和政策「単純なゼロ金利政策」よりも強力な金融政策だったことは明白な事実です。

ここでの重要なポイントは「消費者物価指数上昇率が安定的にプラスになるまでゼロ金利を続ける」
という点です。

これにより「ゼロ金利政策は簡単には終わらず、かなり長い間続く可能性がある」という意思を経済的な市場に送ることができました。
また、「〜になるまでゼロ金利を続ける」という曖昧なものではなく、「○○兆円多く供給する」としたことも、ゼロ金利から実際に金利が引き上げられる前にまず「量的緩和政策の解除」があることを宣言しているため、ゼロ金利が突然終わることはありえない刷り込みを行うことができたといえます。

つまり、金融政策の先行きの安心感を植えつけることにつながったといえます。

こうした「ゼロ金利の長期化」を人々に信じさせる効果を専門的には「時間軸効果」といいます。

たつやの意見では量的緩和政策の効果は実際にはこれだけだったと感じています。ただし、お偉い役人様は違うことを考えていたと思うでしょうが、所詮先延ばし政策です。

この政策の効果については、日銀内部でも経済(投資)市場関係者の間でもまた経済学者の間でも議論が続いており、まだはっきりした結論は出ていないどころか、結構ばらついた意見が多いです。
しかし、この「時間軸効果」はたつやが考えるのには結構強力で、投資家への心理面に深く影響していると思い間接的には株高や円安の効果をもたらしていると考えられます。

つまり、
「時間軸効果→長期金利低下→円安」
でしかも、
「量的緩和政策の解除」をしてから、本格的なゼロ金利政策の解除があるとの刷り込みにより、投資リスクを思いっきり下げられると思わせることができるからです。

その理屈は単純です。

まず「ゼロ金利が長い間続く」と信じる人が増えると長期金利が下がります。
理由は、現在の日本の10年国債利回りは2.0%ですが、これを買うと10年間で合計20%(税引前)の利払いを受けることができます。
ここで突然「今後10年間普通預金金利はゼロで固定する」と決定したとします。

こうなると10年国債の合計20%という金利はかなり魅力的(ノーリスク&ミドルターン)なので、先物だけではなく、現物でさえ買いが殺到し、おそらく0.2%くらいまで利回りが下がってしまうと思われます。

もし、金利が0.2%まで下がっても10年間で2%(税引前)金利を受け取れるので、普通預金のゼロよりは十分にお得だからです。
少しでも金利が高いほうがいいにきまっていると、金利の高いほうへと貯蓄は流れていきます。

このように「時間軸効果」は確実に長期金利を引き下げます。

しかしながら0.2%まで長期金利が下がってしまうとここで大きな問題が発生します。

「米国の10年国債の利回りが4%もある!」と注目する投資家が増えるはずです。

何せ日本の国債が10年で合計2%しかリターンがないのに、米国債は40%ももらえるのです。
たった10年で、日本国債を100万円買っても102万なのに、米国国債は、100万円買えば10年後には、140万円です。
38万円もアメリカ国債の方が多いです。

税金や手数料を考慮したとしても、10年後に現在115円の円/ドルレートが75円以上の円高にならない限り米国債の方がお得です。
1ドル/75円はまず、ありえない状況といえますので、リスクがないわけです。

こうなると、アメリカ国債のほうが得なので、日本国債を買わずにアメリカ国債を買う人や宣伝する証券会社/銀行が増えてきます。

量的緩和政策は日本の長期金利を引き下げる効果と円安を引き起こすことが、確実にあるというわけなのです。


■海外投資は思ったほど増えないが......
だからといって実は、それで海外投資が増えて円安になるかどうかは確実ではありません。
ある程度のリスクはつきまといますし、10年後....今すぐ稼ぎたいと思っている投資家は少なくありません。
しかし、量的金融緩和政策は海外投資をしやすくする効果があり、それがひとつの円安要因にはなり得ますが、最終的に為替相場を動かすのはあくまでも市場です。
つまり量的緩和=円安という単純な図式ではないのです。

では、逆に金利が引き上げられたとしても、それで円高になるいえば、たつやはNOといいます。
理由は、一気に5%も上がるわけがないというのが理由です。

あのユーロでさえ、0.25%つづ嫌がらせのように金利を刻んでいますからね。必ず前兆があるはずです。
そうすれば、先物10年ものの日本国債を買うチャンスかもしれませんね。

いずれにせよ、当分は125円までは、緩やかな円安モードで推移するとたつやは予想しています。

ここ2年は為替相場+アメリカの強いドル(意図的な金利政策)で非常に波が読みやすく小幅な動きしかしていませんでしたが、近い将来とくにアメリカ大統領が任期切れになる時期にくると大きく為替相場は変動するでしょう。

なので、たつやはチャンス到来と感じ今後もドルを買い足すことがあるでしょう。恐らく113円までいったら、ドルを買いますし、126円に突入したら逆張りすると思います。
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posted by たつや at 20:24 | Comment(1) | TrackBack(2) | コラム〜為替〜
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Posted by e-アフィリ at 2006年04月11日 20:42
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